Excel方眼紙とは、Excelの列と高さを同じ長さにしてセルを小さな正方形にしてしまうことです。
wikipediaにも登録がされており、それを参照すると以下のような定義のようです。
Microsoft Excelに代表されるセル結合機能を有した表計算ソフトで、縦横同幅程度の狭幅に設定したセルを方眼紙に見立てる様式
(中略)
この様式を問題視する学術関係者や国会議員などにも広まっている
https://ja.wikipedia.org/wiki/Excel%E6%96%B9%E7%9C%BC%E7%B4%99
「この様式を問題視する」と記載がある通り、Excel方眼紙に対しては批判が多いです。
Googleで「Excel方眼紙」と検索すると、「悪」や「批判」という言葉が第2検索語の候補として上がります。

しかし、私はExcel方眼紙はメリットもたくさんあると考えており、Excelで資料を作成する際には方眼紙にすることのほうが多いです。
そのメリットについて記載をしてみたいと思います。
前提:神Excelはやっぱり悪だと思う
まず、Excel方眼紙の中でも所謂「神Excel」は批判をされても仕方ないと思います。
神Excelとは…

上記のように、1セルに1文字ずつを入力していく形式です。
これは印刷したときに文字が意図した場所に来るというメリットが有るようですが、正直等間隔フォントを使っても意図した場所に配置出来ますよね。
この形式が駄目な点としては
- 1文字打つごとにセル移動しなくてはいけない
- 1文字だけだと変換がしにくい
というものがあり、入力するのに時間がかかってしまいます。
「1文字だけだと変換がしにくい」というのは、例えば「たろう→太郎」は容易に変換が可能ですが「た→太」は変換されにくいと思います。なので1文字ずつの入力ですと、変換の手間が圧倒的に増えてしまいます。
良いと思うExcel方眼紙の使い方
一方で自分が良いと思うExcel方眼紙の使い方は以下になります。

(書いてある内容はめちゃくちゃ適当です)
上記のように、Excelを方眼紙にはするものの1セルに1文字でなく、普通に文字列を入力します。
この形式にするメリットは
- インデント機能を使わなくてもインデントを付けやすい
- セルの結合無しで列幅の違う表を上下に並べられる
- 列の幅を変更する必要がないので、オブジェクトの大きさが一定に保たれる
というものあります。それぞれ詳細に記載をしていきます。
インデント機能を使わなくてもインデントを付けやすい
Excel方眼紙を使用した場合は、列幅が狭くなるので入力するセルの位置によってインデントを付けることが出来ます。
例えば以下のような感じです。

字下げをすると圧倒的に見やすくなると思うので、文書中心の資料を作成するときにはExcel方眼紙は便利だと思います。
一応Excelの標準にもインデント機能があるのですが、そちらを使うよりも圧倒的に早いし、レイアウト変更もしやすいです。
セルの結合無しで列幅の違う表を上下に並べられる
列の幅を調整して表を作る場合、1シートに2つ以上の表を作りにくい場合が多いです。具体的には以下のようになってしまいます。

↑値段列が上の住所列に引きづられて、かなり格好悪い列幅になってしまいます。
一方でExcel方眼紙を使用すると表の列幅を自在に操ることが出来ます。

この時、「表のレイアウトを調整するのに、セルの結合を使用しなくても良い」というのがいいと思います。
セルの結合をすると、表の列幅を変更したり、表を移動させたりするときにエラーが出たりして面倒臭いので極力使いたくありません。
列の幅を変更する必要がないので、オブジェクトの大きさが一定に保たれる
オブジェクトがある場合に、そのオブジェクトの列幅を変更すると、オブジェクトの横幅も変更されてしまいます。

↓列の幅を広げると…

これが、かなりストレスなのでオブジェクトを使うシートでは列幅変更をしたくありません。
Excel方眼紙では列の幅を変更することは、ほぼ無くなるので、このオブジェクトが崩れてしまうトラブルに遭遇することは少ないです。
数値や日付型は使いにくくなる
一方でExcel方眼紙のデメリットとしては、数値型や日付型のセルは使いにくくなるというものがあります。
試しに日付を入力してみると…

上記のように、よくわからないシャープの文字になってしまいました。
これを回避するためには、先頭にアポストロフィを使用して文字列型にします。

これで正常に表示できますが、上記は文字列型なので関数を使用して計算したりするのは難しいです。
よって、Excel関数を使用して色々と計算したいシートにおいては、Excel方眼紙は不向きと言えるかと思います。
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