Excelを提出・納品するときのマナーについて

私は元々SIerで働いておりまして、その際にExcelで設計書を記載して納品するという作業を毎回やっておりました。

最近のアジャイルを取り入れている会社では、「Excelで設計書を納品」ということは少なくなってきたかと思います。

しかし、今でもExcelで設計書を納品しているような会社が多いのも事実だと思います。

私は、新卒で入社した会社の先輩からマナーについて相当厳しく注意されました。

当時は「クソ面倒くさいな」と思っていながら作業していたのですが、30歳を超えてくると「あの時基礎を教えてもらってよかったな」と感じるようになりました。

そこで、私が新卒時代に教わったExcelを納品するときのマナーについて、記載をしてみたいと思います。

「Excelファイルで納品する」が、まずマナー違反

いきなり本題から外れ気味ですが、東京の会社を退職した後に、地元の中小企業に就職してから、まずびっくりしたことがあります。

Excelファイルを送付して「検収お願いします」とするような輩が多いです。

もちろん契約の内容によると思いますが、契約に特に明記がない場合の基本は現物納品ですよね

自分が最初に入社した会社では、設計書は全て印刷し郵送するというのを基本としていました。

その上でExcelファイルもCD-Rに焼いて相手に渡します。

また、Excelファイルをボンッと送るのは失礼になることもあります。迷ったらPDFに変換して送付するのが無難です。(特に請求書など)

あとエンドユーザー用はExcelよりWordが良いとか…そういう謎の風習もある。

Excelファイルを作成するマナー

ここからExcelファイル内の記載マナーです。

思いつく限り書いてみると…

  • 全てのページでA1にカーソルを合わせる
  • セルの羅線を消す
  • 表紙を付ける、ページ番号をつける
  • 倍率は100%、改ページプレビューはOFF、印刷設定はA4横
  • セルの結合はしない、セルは横幅を小さくして対応する
  • 不要なシートや非表示オブジェクトがないか確認する
  • 他のブックを参照しない、むしろ参照自体しない
  • オプションでメタ情報をしっかり記載する

1つずつ詳細を記載していこうと思います。

全てのページでA1にカーソルを合わせる

↓A1にカーソルが当たってないExcelを見るとどう感じるでしょうか。

このExcelファイルは作業中だという感じが丸出しになりますよね。

一方で全てのシートでA1にカーソルが当たっていると、完成品感が出て納品物としての印象が向上します。

また、ブックを開いた際に表示されるのは必ず1ページ目のA1にします。これも同じ理由です。いきなり2ページ目が開いたら作業中のように見えてしまいますよね。

セルの羅線を消す

↓セルの羅線がある状態

↓セルの羅線がない状態

普通、後者のセルの羅線非表示にして、表が必要な時は自分で羅線を書きます。

おそらく、文書を書いたときの見栄えが悪くなるからだと思います。設計書とかとして使う時は、表計算ソフトと言うよりWordに近いような使われ方しますからねえ。

表紙を付ける、ページ番号をつける

印刷された際にページ番号が表示されるようにします。

ページ番号がなければ、「このページを見てください」という時に不便ですからねえ。

もちろん見出し番号も必須だと思います。表番号も欲しいと思いますが、つけなかったときもあります。

そして表紙も必須です。表紙とは…

上記画像のようなものです。(下記サイトから引用させてもらいました。)

https://gihyo.jp/dev/serial/01/vital_point/0013

ああ…それから目次も必要ですよね。

まとめると

  • 表紙
  • 目次
  • ページ番号
  • 見出し
  • 表番号

この辺はしっかり記載しましょう。

あと目次に、ページへのハイパーリンクを付ける人がいますが基本不要だと思っています。

なぜなら納品対象は印刷物だからです。だから見栄えに関係ない便利機能とかいらない。

(じゃあA1にカーソル合わせる必要もないじゃんとか言われると辛いところですが)

倍率は100%、改ページプレビューはOFF、印刷設定はA4横

何故か印刷設定はA4横が主流なので合わせるようにしています。

テスト仕様書とかはA4縦のほうが書きやすかったりしますが、ドキュメントによってまちまちだと印刷時の見栄えが良くないです。

あと改ページプレビューはOFFにして、倍率は100%にしておきましょう。

↓改ページプレビューの青線が見えているのは失礼

セルの結合はしない、セルは横幅を小さくして対応する

セルの結合はNGです。結合せずに、左上に値が設定されていれば良しとします。

↑上記では結合はされていないですが、4列目のデータはりんごのことを表します。

また、セルの幅を細かくしておきます。

上記のシートはセルの幅を2cmにしています。セルの幅が小さいので、自由にレイアウトを操作できます。

これはマナーと言うより結合せずにきれいに書くコツと言った感じですかね…。

不要なシートや非表示オブジェクトがないか確認する

Sheet1、Sheet2、Sheet3がデフォとなりますが、すごい簡単な文章を送るときでも不要なシートは削除しましょう。

たとえ納品物でなかったとしても誠実さを疑われてしまいますよ。

納品物の場合には、非表示オブジェクトがないか確認をしておいたほうが良いかと思います。

コピペを繰り返していると知らない間に、非表示オブジェクトが溜まっていたということがよくあるので…。

他のブックを参照しない、むしろ参照自体しない

他のブック参照はエラーの原因になりやすいので絶対にしないようにしたいですね。

開いた瞬間にリンクが開けませんとか表示されてしまったら最悪です。開発者の環境では再現しないこともあるので、基本使わないほうが良いと思います。

気をつけたいのはシートをコピーしたときとかですかね。

というか基本的に参照設定や関数とかは使わないほうが良い気がしますね。自分だったら全選択してテキストに変換してから納品します。

理由は、印刷される内容が重要なのであって、ファイルの利便性は納品に求められないからです。だったら少しでもエラーリスクを減らしたいです。

オプションでメタ情報をしっかり記載する

ファイルを右クリックで見たときのオプション記載ですが、しっかりと確認スべきですね。

普通にやっていたら、ファイルを作成したユーザー名になるので、ここは会社名に変えておきましょう。


「問題のチェック」機能でマナー違反を検出する

上記のマナー違反であげたうち、「不要なシートや非表示オブジェクトがないか確認する」については自動的に検出をする方法があります。

それはExcelの問題のチェックと言う機能を使う方法です。

ファイルタブにあるので、そこから「問題のチェック」を選択します。

次に「ドキュメント検査」をクリックします。

上記のように「見つかりませんでした」と表示されれば問題がありません。

うっかりと非表示オブジェクトなどのマナー違反があるまま納品してしまわないように、出来るだけ実行しておいたほうがいいですね。


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